シャインカービング用彫刻刀の切れ味を蘇らせるゴムでできた砥石です。
※本製品には彫刻刀は付属しません。
準備
- 砥ぎたい彫刻刀
- Re-Shine
- 拭き取るための柔らかい布や、なければティッシュペーパー
- 付属の仕上げクロス
- 油(刃物用手入れ油が理想ですが、なければ食用油でも代用が可能です。)
三角刀の研ぎ
Re-shineを押さえながら手元から奥に向かって一本筋をつけてください。
この時、刃先の進行方向に指があると滑って怪我をすることがありますので、くれぐれも注意してください。刃先から少し外れた部分を持つか、先端を壁に当てて溝を作ってください。
3-4cmぐらいの長さがあれば十分です。
刃表の研ぎ
刃の持ち方は人差し指を刃の部分に添えて、上から柔らかく握ってください。
刃を斜めに傾けて、少し強めに押し当てることで刃先がぴったりフィットしてくれます。
このフォームを保った状態で、5-10回引いてください。
最後の数回は、だんだん力を抜いていき、最後には撫でてあげるくらいの力にしてあげてください。
羽裏のカエリ取りについて
これで、刃の表に新しい刃をつけることができました。ですが、この状態では刃の裏側の先、この部分に削りカスがたくさんくっついている状態です。
(これを専門用語で「刃がえり」と言います。)
目で見えないのでイメージしづらいと思いますので、消しゴムの削りカスが消しゴムにくっついている状態だと思ってください。
削りカスを取ることで、初めて切れ味が復活します。
つまり、刃物を研ぐ、ということは大まかに言えば「刃表の刃付けと羽裏の刃がえり取り」この二つの要素から成り立っています。
カエリ取り
今回の三角刀は直角の形状をしているので、この直角の角を使って刃がえりを取ります。
先ほどと同じように、人差し指を刃先に添えて、上から握ります。
角の部分に押し当てて、10-15回引いてください。
最初は強めに、徐々にゆっくり、優しく引くと効果的です。
拭き取り
研ぎが終わったら、布で刃先を丁寧に拭いてください。その後、切れ味を確認してください。
刃先が滑らず、スーッと長い線が彫れればOKです。シートを回転させながら曲線も彫ってみて、角つかなければ良い切れ味が出ています。
大抵良くなっていると思いますが、もし切れ味に満足できなければもう一度刃の裏側を5回くらい引いてみてください。
研ぎが終了したら、油を染み込ませた布やティッシュで刃先を拭いて完了です。
丸刀の研ぎ
次に丸刀を研いでいきます。
丸刀は三角刀の研ぎより少し難易度が高いですが、丁寧に繰り返せば必ず切れ味は復活します。
まず、丸刀のUの字の溝を作りましょう。3-4cmぐらいの長さが理想です。
あまりに切れ味が悪い彫刻刀だと滑ってしまって真っ直ぐな溝が作れないかもしれません。その場合は何度か繰り返して少しずつ溝を作って一旦とぎ、ある程度切れ味が戻ってから別の場所にもう一度理想的な真っ直ぐの溝を作ってみてください。
次に、刃表を研いでいきます。
握り方や砥石に当てる角度は三角刀と同じです。ただ、丸刀はこのように左右に傾けて引く、という動作を加えることで、満遍なく刃を復活させることができます。
大体5-10回引いてください。最後の数回は、徐々に軽く引くようにしましょう。
これで刃表が完了しました。
次に羽裏についている刃がえりを取ります。丸刀は、丸い角を使います。
三角刀と同じように握り、10-15回ほどひきます。
最後にもう一度だけ溝の方で刃表を軽く研いで、完成です。
切れ味の途中確認
丸刀の切れ味チェックは、シャインカービングシートの彫り跡の透明度で確認することができます。
「透き通った透明感」が出ればOKです。
彫った際に、「すりガラス感」がかなり目立つように残っていた場合は研ぎが足りていないので、上記を繰り返してください。
ある程度ツヤツヤな彫り跡になったら仕上げに移ります。
(仕上げは必ずしなければいけない、ということではありませんが、新品同様の切れ味を目指す方は以降の工程もされることをお勧めします。)
クロスを使った仕上げ
付属の仕上げクロスをRe-shineに被せます。
丸刀の刃表を、クロス越しにRe-shineで作った溝に押し当てて5-10回ほど引きます。
その後、クロスをRe-shineの丸角に当てて、同様に刃裏を砥ぎます。
最初は強め、徐々にゆっくり、力を弱めて10回ほど引いてください。
最後に刃表を溝に押し当て、軽く数回引きます。
その後、彫り試しをしてみましょう。
彫り跡がキラキラ、ツヤツヤになれば完了です。